個人情報が流出している? ←自衛官募集のDMが届いた

昨年の「赤紙騒動」に続き、今年も、自衛官募集のDMが話題になっているので、整理しておきたいと思います。

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赤紙騒動

昨年(2014年)7月1日、安倍内閣は、集団的自衛権の行使を容認するとの閣議決定をしましたが、その直後から、全国各地で高校3年生に自衛官募集のDMが届き、絶妙のタイミングだったこともあって、一部インターネット上で「赤紙が来た」などと騒がれたものです。

国会でも質疑の対象となりました。

防衛省としては、毎年この時期に、高校3年生に向けてDMを送っているとのことで、騒ぎは沈静化しました。

情報は合法的に入手しています

昨年にも話題になった際にも、また、今年も、DMを受け取った一部の方々(親)が、「なぜうちの子の氏名・年齢・住所を自衛隊が知っているの?」と疑問を持ち、「何かの名簿が漏れているのでは」などと発言されています。

確かに、今までに自衛隊や防衛省とかかわったことがないのに、いきなり高校卒業というタイミングで「自衛隊に入りませんか」と自宅に手紙が来たら、なぜかと疑問を持ちますよね。

しかも、昨今では情報の流出が世間をにぎわせているので、「自衛隊が流出した名簿を使ってDMを送ってきた」と勘違いする方もいるようです。

しかし、防衛省・自衛隊は、きちんと法にのっとって高校3年生の氏名・住所を入手しています。

入手先は、各市区町村です。

法的根拠を確認

ではどのような法的根拠で、防衛省・自衛隊が市区町村から情報を入手しているか確認してみましょう。

根拠はふたつの法律、住民基本台帳法自衛隊法です。

住民基本台帳法

(国又は地方公共団体の機関の請求による住民基本台帳の一部の写しの閲覧)
第11条 国又は地方公共団体の機関は、法令で定める事務の遂行のために必要である場合には、市町村長に対し、当該市町村が備える住民基本台帳のうち第七条第一号から第三号まで及び第七号に掲げる事項【←氏名・生年月日・住所】・・・・に係る部分の写し・・・・を当該国又は地方公共団体の機関の職員・・・・に閲覧させることを請求することができる。

自衛隊法

第29条 地方協力本部においては、地方における渉外及び広報、自衛官及び自衛官候補生の募集その他防衛大臣の定める事務を行う。

ふたつの法律をあわせて解釈すると

整理すると、まず、住民基本台帳法では、国の機関は、「法令で定める事務」の遂行のために必要である場合には、住民基本台帳の閲覧を請求できるとなっています。

そして、自衛隊法に地方協力本部の事務として、「自衛官及び自衛官候補生の募集」が定められています。

ふたつをあわせると、

自衛隊地方協力本部(=国の機関)が

自衛官及び自衛官候補生の募集(=法令で定める事務)に必要なら、

住民基本台帳の閲覧を請求できる

となります。

まとめと補足

このように、一応、法律にのっとって自衛官募集のDMは送られているので、名簿の流出などの心配はしなくてもよさそうです。

なお、住民基本台帳法では、各市区町村は、住民基本台帳法の閲覧の状況(誰が、何の目的で、何を閲覧したか)を年に一度以上公表することが義務付けられていて、インターネットでも見ることができます。

googleで「住民基本台帳 閲覧 状況 公表」で検索

いろいろと閲覧されていることが分かります。

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