マックのバイト、時給900円は安いか?

マクドナルドなどのファストフードのアルバイトが、月給24万円だとしたらどう思いますか?

先日、こんな記事が目に入りました。
ファストフードの店員の時給は、都内ではいま950〜1,000円程度で低過ぎ、1,500円にしろとの主張です。
誰でも給料は高い方がいいに決まってるのですが、これって正当な主張なんでしょうか。

給料は何で決まるか

日本の労働市場では、労働者の給料(法律用語としては賃金なんですが、堅いのであえて給料といいます)は、時間の拘束代+付加価値で決められるのが基本です。

労働法制もそうなっていて、時間の拘束代にあたる部分が最低賃金として法律で決められています。

東京23区の最低賃金は、時給888円(2015年4月現在)と決められています。

端的に言えば、人をひとり1時間拘束する場合は、888円払う必要があるってことですね。

最低賃金は、一応、最低限度の生活ができる水準の給料として、地域ごとにきめられているという建前です。

では、実際、最低賃金で生活できるか。

週40時間働くとすると、

888*40*4=142,080

ということで、月給14万円ということになります。

ここから、税金などを引かれますので微妙なところですが、健康な人が娯楽などに興じないで地味に暮らせば、一人暮らしでも何とか生活は維持できるくらいでしょうか。

で、この最低賃金に、労働の付加価値を考慮して実際の給料は決まります。

付加価値は、簡単に言えば、どれだけ利益をあげられるかですから、儲けの大きい商品を作ったり、難しいサービスを提供できたりすれば、付加価値が高い労働として、給料も高くなります。逆に、儲けの少ない商品や誰でもできる仕事では、給料は低くなります。

ファストフード店の労働の付加価値

では、1,500円の時給を求めているファストフード店の労働の付加価値とはどの程度のものなのでしょうか。参考に、時給1,500円がどの程度の水準かというと、週40時間働くとすると、

1,500*40*4=240,000

となります。月給24万円です。ほほう、結構高い印象ですね。

参考に、労働者全体の給料の水準を見てみましょう。

平成26年賃金構造基本統計調査 結果の概況|厚生労働省 の「賃金の推移」によると、労働者全体で、299.6千円(年齢42.1歳、勤続12.1年)となっていて、月給になおすと24.9万円となります。

また、別の参考として、学卒者の初任給を見てみましょう。

1 学歴別にみた初任給|厚生労働省 によると、

  • 大学卒・・・200.4千円
  • 高専・短大卒・・・174.1千円
  • 高校卒・・・158.8千円

となっています。もちろん、正社員の場合にはこれにボーナスが付くことが多いので、年収ベースで計算して、月給に直すともう少し高くなると思います。

それぞれボーナス4か月分とすると、

  • 大学卒・・・200,400*16/12=267,200
  • 高専・短大卒・・・174,100*16/12=232,133
  • 高校卒・・・158,800*16/12=211,733

これらのことから分かるのは、冒頭ニュースのファストフード店員が求めている、時給1,500円=月給24万円という給料は、結構高い水準であるということです。

労働者全体で見れば、勤続12年程度の人がもらっている給料、学卒者で見れば、高専や短大を出て正社員として勤務している人の給料ということです。

では、ファーストフード店での労働が、そうした人たちと同じだけの付加価値を生むのかということです。

ボクは、実際にファーストフード店で働いたことも、経営したこともないのでよく分かりませんが、そのような認識がないために、現在の時給が950~1,000円となっているのでしょう。

ファーストフード店の業務は基本的には分業化された単純労働であるし、また、働いているのも高校生や大学生のアルバイトがほとんどということを考えても、時給950~1,000円というのは、納得性のあるものと思います。

ちなみに、時給950円で週40時間働くと、

950*40*4=152,000

となり、ボーナスを考慮しない高卒者の初任給とほぼ同程度です。そう考えれば、それほど低い給料とは言えないのではないでしょうか。

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